給料から引かれる「5つの保険」と「2つの税金」
給料明細を見ると、額面からたくさんのお金が引かれています。大きく分けると、社会保険料と税金の2種類です。それぞれ何のために払っているのかを知っておくと、給料明細がぐっと読みやすくなります。
社会保険料(もしものときのための保険)
| 名前 | 本人の負担(目安) | 何のため? |
|---|---|---|
| 健康保険 | 給料の約5%(会社と半分ずつ) | 病院の窓口負担が3割で済む。病気で休んだときの手当(傷病手当金)、出産のときの手当も |
| 介護保険 | 給料の0.81%(40〜64歳のみ) | 介護が必要になったとき、介護サービスを1〜3割の負担で使える |
| 子ども・子育て支援金 | 給料の0.115% | 児童手当の拡充など、子育て支援の財源(2026年4月分から) |
| 厚生年金 | 給料の9.15%(会社と半分ずつ) | 老後にもらう年金。障害を負ったときや、亡くなったとき家族に出る年金も |
| 雇用保険 | 給料の0.5% | 失業したときの手当、育児休業中の給付、資格取得の支援など |
社会保険料は、本人と同じくらいの金額を会社も払っています。たとえば厚生年金は合計18.3%で、そのうち半分の9.15%が給料から引かれます。
税金
- 所得税:国に払う税金。「もうけ」が多いほど税率が上がる(5%〜45%)。毎月の給料から概算で引かれ、12月の年末調整で正しい金額に精算されます。→ 所得税の計算
- 住民税:住んでいる市区町村と都道府県に払う税金。所得のほぼ一律10%+定額5,000円。前年の所得をもとに、6月から翌年5月まで引かれます。→ 住民税の計算
手取りが決まるまでの流れ
手取り = 額面 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税
税金は、額面にそのまま税率をかけるわけではありません。まず額面から「経費の代わり(給与所得控除)」や「社会保険料」などを差し引いて、税金をかける金額(課税所得)を出してから計算します。そのため、社会保険料が多いと税金は少し安くなります。
年収別の手取り早見表(2026年)
| 年収 | 手取り(年) | 手取り(月) | 社会保険料 | 所得税+住民税 |
|---|---|---|---|---|
| 150万円 | 1,257,250円 | 104,771円 | 220,350円 | 22,400円 |
| 200万円 | 1,644,100円 | 137,008円 | 293,800円 | 62,100円 |
| 250万円 | 2,029,750円 | 169,146円 | 367,250円 | 103,000円 |
| 300万円 | 2,414,400円 | 201,200円 | 440,700円 | 144,900円 |
| 350万円 | 2,799,250円 | 233,271円 | 514,150円 | 186,600円 |
| 400万円 | 3,178,000円 | 264,833円 | 587,600円 | 234,400円 |
| 450万円 | 3,555,250円 | 296,271円 | 661,050円 | 283,700円 |
| 500万円 | 3,932,400円 | 327,700円 | 734,500円 | 333,100円 |
| 600万円 | 4,662,000円 | 388,500円 | 881,400円 | 456,600円 |
| 700万円 | 5,316,700円 | 443,058円 | 1,028,300円 | 655,000円 |
| 800万円 | 5,953,300円 | 496,108円 | 1,156,900円 | 889,800円 |
| 900万円 | 6,615,700円 | 551,308円 | 1,212,300円 | 1,172,000円 |
| 1000万円 | 7,272,800円 | 606,067円 | 1,267,700円 | 1,459,500円 |
| 1200万円 | 8,553,700円 | 712,808円 | 1,378,500円 | 2,067,800円 |
| 1500万円 | 10,246,100円 | 853,842円 | 1,544,700円 | 3,209,200円 |
東京都の協会けんぽ(健康保険9.85%)・40歳未満・扶養なし・ボーナスなし・前年も同じ年収の場合の目安です。
2026年(令和8年)に変わったこと
- 所得税の基礎控除が最大104万円に:所得が489万円以下なら104万円。給与所得控除の最低額(74万円)とあわせて、年収178万円までは所得税がかからなくなりました(いわゆる「178万円の壁」)。12月の年末調整から反映されます。
- 子ども・子育て支援金の開始:2026年4月分の保険料から、健康保険料と一緒に集められるようになりました。
- 雇用保険料の引き下げ:本人負担が0.55%から0.5%になりました(2026年4月〜)。
- 協会けんぽの健康保険料率:都道府県ごとに見直し(東京都は9.85%、大阪府は10.13%、静岡県は9.61%)。
手取りを増やすには?
- iDeCo(個人型確定拠出年金):掛金が全額、所得から差し引かれるため、所得税・住民税が安くなります。
- ふるさと納税:寄付した金額から2,000円を引いた分が、上限の範囲で所得税・住民税から差し引かれ、返礼品も受け取れます。
- 医療費控除・生命保険料控除:年末調整や確定申告で申告すると、税金が戻ってくることがあります。
よくある質問
額面と手取りの違いは何ですか?
額面は会社が支払う給料の総額、手取りはそこから社会保険料と税金が引かれたあとに実際に振り込まれる金額です。会社員の手取りは、額面のおよそ75〜85%が目安です。
年収500万円の手取りはいくらですか?
東京都の協会けんぽ・40歳未満・扶養なし・ボーナスなしの場合、手取りは約393万円(月約33万円)が目安です。このツールで条件を変えて計算できます。
住民税は今年の給料から計算されていますか?
住民税は「前年の所得」をもとに、6月から翌年5月まで毎月引かれます。このツールでは、入力した年収が前年も同じだったものとして計算しています。そのため、就職1年目は住民税が引かれず、手取りがこの計算より多くなります。
子ども・子育て支援金とは何ですか?
少子化対策の財源として、2026年4月分から医療保険料と一緒に集められるお金です。協会けんぽの場合、料率は0.23%で、会社と本人が半分ずつ(本人0.115%)負担します。
最終更新日:2026-10-29